マントラとジャパの練習

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~ シュリ・チンモイ 著書「瞑想-人間の完成と神の満足」より


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すべてを浄化する

もし自分の性質全体を浄化したいのなら、段階を踏み、計画的にジャパを行うことが効果的だ。第一日目には〈オーム〉か〈スープリーム〉か、またはあなたの先生<マスター>がくれたマントラを、ともかく五百回繰り返すこと。二日目は六百回、そして三日目は七百回と云うように、一日百回ずつ増やしていき、一週間後には千二百回に達するまで行う。次に、千二百回まできたら、今度は一日百回ずつ減らしながら、五百回に戻るまで続けてみるといい。こうしてあなたは木に登り、そしてまた下りてくることが出来るのだ。

この練習<エクササイズ>を毎週続け、全部<トータル>で一ヶ月はやるように。

すると終った暁には、好むと好まざるとにかかわらず、世の中はあなたに〈純粋〉と云う新しい名前を授けてくれることになる。

ジャパを行っている間、回数<カウント>をまちがえてしまってもかまわない。「ほぼこのぐらいかな?」と思うところから続けるといい。数を数えるのは、あなたの意識をカウントに繋いでおくためだ。数を数えている間あなたの頭<マインド>は、他の人や他の事を考えないだろう?

次に数えながら、同時にマントラの奥深くにある静寂の世界に入って行くようにしてみるといい。一度入ってしまえば、もう数える必要はない。そこでは「自分が繰り返しているものに意識を集中し、自分がマントラの内的な意味だけに瞑想している。」と感じ始めるようになる。

Yahva meditating: Tokyo Sri Chinmoy Centre, Free Meditation Lessonsマントラは常に、声に出して唱えるのが一番いい。しかし数分後に、もし内側に誰か、 ―それはあなたの内的存在― がいるのを感じて、そしてその存在が自分の代わりにマントラを繰り返してくれているのが分ったら、もうその時は声に出して唱え続ける必要はない。ハートの静寂の中で、あなたの内的存在<インナービーイング>があなたの代わりにジャパを行い続けててくれるからだ。

ジャパは朝か日中に行うべきで、床に就く前にはしないほうがいい。一日の仕事で体が疲れて、これから眠りの世界に入りたがっている時にジャパを行ったら、マインドはイライラして、一点に集中することが出来なくなってしまう。また、ただマインドを機械的に動かしているだけになってしまい、そこから何も得るものはない。またジャパは誠実に、魂から行われなければ意味がない。だから寝る前であれば百回か二百回か、せいぜい三百回にとどめておくべきだ。寝る前に瞑想すると、〈平安・光明・至福〉を呼び起こすことが出来る。しかし、もし、ジャパを五百回から千二百回行うと、力強さとエネルギーを画喚起することになってしまい、その結果あなたは眠れなくなってしまう。

ジャパを終えた後で、ハートの中でそのマントラがまだ繰り返され続けていることに気づくことが往々にしてある。これは自らが唱えていないのだが、内なる存在が自然にマントラを唱え始めた結果にほかならない。

Q: 〈Aum〉を一日五百回繰り返すことによって自分の純粋さを増やしていける、とおっしゃっていました。でも私にとって〈Aum〉を一日に五百回も唱えるのはとても難しいことなのですが。どうしたら良いか、アドバイスをいただけますか?

A: 一気に唱えるのが難しいのなら、何回かに分けて唱えるといい。十回に分けて、五十回ずつ唱える、と云うのでもかまわない。例えば、一日に水をコップ十杯飲むとして、一気に十杯全部を飲むことは出来ないだろう?

だから今一杯飲んで、一~二時間たったらもう一杯飲めばいい。こうすれば水を十杯飲むのは実に簡単だ。

〈Aum〉を五百回一気に唱えるのではなく、朝早くに五十回唱え、一時間後にまた五十回唱える。このように毎回五十回ずつ唱えれば、一回につきかかる時間は、一~二分程度にしかすぎない。一時間のうちたった二分間を神に捧げるのは簡単なことだろう? だからこのやり方でやってみるといい。

~ シュリ・チンモイ 著書「瞑想-人間の完成と神の満足」より